−第18章− 小さな肺魚




2000/6/5 NEW!

アンフィがやってきた!
ここを読む前にプロローグを再び読んでいただきたい。そう、妻がドロイを買った後、私はアンフィビウスを買おうと思っていたのであった。しかしウズリとの出会いによって、とりあえずは「手に入れたい熱」は収まった。 その後はみなさんご存じの肺魚な生活。300匹以上の肺魚を見てきたんだけどアンフィビウスも欲しいと思いながらも、買うまでには至らなかった。

そしてアンフィビウス入荷の季節。キメラというショップで初めて目にする。昨年何十匹も見てきたが、なんだか見たことないやつだ。鰓が体色と同じ、顔が細い、模様にオレンジ色のドットが混じっている、体色が薄い。むむ。肺魚雑誌コレクターの私は、古い雑誌に載っていたアンフィビウスを思い出し、「これは昔のアンフィだ!」と思ってしまったのであった。

昔のアンフィビウスはそれなりに格好いいし、来年はまた元に戻るかもしれないので貴重な存在になるかもと思ったが、1匹目のアンフィビウスではない気がして、あまり買う気はなかった。

みなさんご存じの「肺魚指数」というのを始めてしまったので、これを増やすのが使命になっている(なぜ??)。ショップ周りは続けているのだが、最近は爬虫類ショップに入り浸りなので肺魚に出会えない。そんなおり、タ○水に17匹もアンフィビウスが入ったという情報を得、一気に肺魚指数を上げようと出かけていったのがちょうど、ホームページ1周年記念日の6月3日であった。

タ○水で17匹のアンフィビウスを見たのだが、混泳してるので手足が短くなってしまっているのばかりで、やっぱり買う気はしなかった。だけどおやじさんからいろいろ情報を得ることが出来た。「去年入って来たのとはタイプが違う」「一昨年も入ってきて2度目」ということだ。

タ○水からPDへ向かう車中考えたが、一昨年と言うことはdolloiさんちの肺魚たちと同じ時期だ。その中でもエダゾウと似ている気がすると。そうかあ、しばらくしたら模様がなくなり、また後で模様が出てくるのかななんて考えた、

PDは爬虫類もいるし、雑貨製品が大好きで、いつも2時間ぐらいいるのだが(今回は3時間)、爬虫類をさっと見た後は、昨年アンフィビウスがいたアロワナ稚魚水槽群へ向かった。そういえば昨年もPDに来て、大きい水槽でのびのび飼われているのを見て感銘を受けたのを思い出した(肺魚巡り1999年5月参照)。そこには例のタイプの稚魚が4匹、やっぱりのびのび飼われていた。そのほかにサイズ違いのアンフィビウスが3匹。この3匹が大中小と微妙にサイズが違っていて、は25cmくらいで黒くっぽくて、頭が大きい。でも今年のタイプが大きくなった感じ。は22cmくらいで今年のタイプがそのまま大きくなった感じ。そしては18cmくらいで、同じタイプながら、全然違うのだ。オレンジの斑点が多く目立つ。顔にまでオレンジの斑点がある。手足の欠けもないし、それに凄い長い(他の個体も長いけど)。濃い体色が格好いいと思っていた価値観が一気に崩れたのであった。「き、綺麗(ため息)。」更によく観察すると、目が葡萄色だ。ということは色素欠如?このまま綺麗なままかも。いや、どう育つんだろう?知りたい、絶対知りたい。連れて帰らずにはいられなかったのであった。

とうとううちに来たアンフィビウス。温度合わせのために袋のまま水槽に浸けていると、ゴムで縛っているところまでジャンプしてくる(15cmも!)。超アグレッシブ!バケツに入れて水合わせしているときもたまにジャンプするので最初は手で押さえて、その後は蓋をした。じっくり水合わせした後、水槽へ投入。このときのためにウズリが最初にいた水槽は動かし続けていたのであった(グッピー入れてたけど)。だから1年ものの濾過漕が動いているので水質はバッチリ。小さい体でビュンビュン泳いでいる。ジャンプするから水の高さは低めにした。新入りアンフィ君、砂を口に入れてから出したりしている。PDも大磯砂だったのにそんなことしてなかった(泳ぎまくってたけど)。お腹空いているのかと明日にしようと思っていた餌を投入。ヒカリクレストキャット2ヶ。少しすると見つけてすぐ食べた。1ヶがぎりぎり口に入る大きさ。何度もゲロゲロしながら食べていく。その後4ヶ入れたけど全部完食。全然目は見えてないようだ。長い手足を上下しながら探す。

次の日の朝、心配で早起きして見に行く。ヒーターの陰で動かない。心配でヒーターを動かして無理矢理起こす。またビュンビュン泳ぎだす。すると泳ぎながら糞も。ちゃんと螺旋状だった。

早起きしたので過去に入ったアンフィビウスをネットと雑誌で調査。私の弱点はいくらたくさん見たと言っても去年からしか見てないということだ。確かにdolloiさんちのエダゾウと似ている。えちおさんちのアンフィ1号なんかそっくり。おととさんちのアンフィビウスもそっくり。雑誌に出ている稚魚もそっくり。1989年フィッシュマガジンの男子遊々にもそっくりなのが載っている。一昨年と今年しか入っていないというのは嘘だと解った。そしてアクアライフ1997年8月号のアンフィビウスのアルビノともそっくりなのがわかった。うーん、訳が分からない。

まあ可愛いし綺麗だからなんでもOK!念が通じてどんどんオレンジになっていくかもしれないし。目が葡萄色だからルビと命名。

 

2000/6/8 NEW!

2匹目のアンフィビウス
先日、ルビを迎えたばかりである。密かに打ち止めを決めてもいたのである。しかし...6/6、今年入荷のアンフィビウスを研究しようと、会社からほど近いお店にアンフィビウスが入っているか見に行ってみたのだ。

お店の奥の小型水槽群に直行。おお、いるいる。去年もいい子がこの店はいたんだよな〜。一番下の水槽から見始める。結構茶色っぽい個体、黒っぽい個体。結構大きい。あ、これは売約が入っている。中段水槽。おお?!こいつは黒いドットがデカイ。エチオやアネクのような模様が尾ビレに入っている。うーん、いいかも。そして上段。!!!何?この子は?!上手く表現できないけど、黒い模様が大きめで全身にあって、オレンジの模様も結構はっきり全身にある。綺麗と言うよりはカッコイイ。心を一気に奪われる。そしてなんとその子は非売品。お店の人がどういう風に育つか見たいそうだ。くぅう、残念。 惚れたのに。

お店の人にいろいろアンフィビウスのお話を伺う。去年との違い、今年の傾向、水質、体色の変化などなど。例の子に対しては「こんな模様のアンフィビウスは初めて見た。」「将来綺麗になるかどうかはわからない。」「オレンジキャットの稚魚の色と似ているからオレンジになるかもしれない。」とのこと。そして「こっちにもそいつと似てるのがいるよ。」と言われてみてみると、なんと大きな水槽にごっちゃりアンフィビウスが一緒に入っている。他のを囓らないように日に3回も餌をやっているそうだ。それでも結構囓られているのがいるけど、1匹ずつ入れる水槽がないから、ある程度仕方ないと諦めているそうだ。数えてみると16匹。中には白っぽいのや、黒っぽいのや、例のあいつにちょっと似てるやつや。でも見比べると全然違う。

お店の人が他のお客さんの相手をしている間も、こいつのどこが普通と違って異様な雰囲気に見えるのか、なぜ色が違うのか(環境、水槽の違いなど)、ずーと(1時間くらい?)観察していると、なんと幸運なことに「そいつ、連れてく?」と言ってもらえたのだ。きっとどうしてもこいつが欲しいオーラが漂っていたのでしょう。そして当然連れて帰りました。

写真の子がそのアンフィビウス。名前はゴン。なんか雰囲気でしょ?この子は妻が育てることに。体長12cm。お店の中では1番大きい子だったけどルビと比べるとすごい小さい。手足は長く、切れもなく完璧。ルビは外鰓が1本短いけど、ゴンが完璧。プラケースに入れて、水合わせの最中に、ヒカリクレストキャットを入れてみたら、沈んだのも浮いているのも食べた。ルビほどビュンビュンは泳がない。触ってみたら結構筋肉質。パチッと尾ビレで弾かれた(ルビは噛まれると怖いから触ってない)。

まだ小さいので30cm水槽へ。濾過は外掛け式+スポンジフィルター&パワーハウススモールフィルター。底砂は大磯砂。黒とオレンジのコントラストをハッキリさせるためにはやはり大磯砂が良さそうだ。

次の日の朝、カーニバル(すなわち浮上餌)を3ヶやったけど、ルビより早く発見してもぐもぐ食べた。なかなか鼻が利くようだ。なんとまあ、間3日で2匹目のアンフィビウスやってきてしまったぎえもん家。ホント最近は運命的出会いが多くて困ってしまいます。とにかくこれでアンフィビウス研究にいっそう熱がこもることでしょう。

 

2000/6/14 NEW!

ルビー変貌
ルビが家に来てからまだ10日。「オレンジ色のアンフィビウスだ!」と大喜びで連れて帰ってきて、みなさまに公開し、「綺麗!」「買いだ!」「珍しい」「スマートだ」と絶賛されたのであるが、10日のうちにかなり変化してきたので成長記録として、初期の変貌を残しておかないと将来解らなくなってしまう。

まず問題の体色だ。妻の日記にもあったように、背側のベース色がかなり濃くなった。緑というか茶色というか。オレンジのドットはしっかり残っているので、まだ面影は残している。もしかしたら見慣れてきただけで、あんまり変わっていないのかもしれないけど。 そして最も変化したのは体型(笑)。太ってしまった。スマートでエチオみたい!もしかするとエチオとの混血かも!なんて妄想したりもしてたのだが、すっかりアンフィビウス体型に。うちに来た当初は落ち着かなかったせいもあると思うがビュンビュン泳いでいたのに、今はゆっくり泳ぐ。餌やりの時だけ、大喜びというか興奮して早く泳ぐけど、いつもはひょろひょろ泳ぐ。餌のやりすぎ?そんなことないと思うのだけど。やりすぎは良くないのは重々知っているし。朝晩ヒカリクレストカーニバルを8個。20cmの個体にはそんなに多くないと思うんだけどなあ。でも餌やり時は大興奮。「え、餌!くれるの?どこどこどこ。早く早くちょーだい!」って感じで、泳いだり、水面でパクパクしたり、ジッと人の顔を見たり。彼のお腹に関してはカーニバル8個じゃ全然足りないようだ。よくアンフィビウスは人に慣れるっていうけど、あれはただ食いしん坊なだけだね。ウズリは浮上餌をやると、餌をあまり探さずに、水面よりちょっと下の水を吸い込んで(竜巻が起きるぐらい)餌を吸い込んだりするのだが、ルビは水面そのものを吸い込もうとするから、空気がたくさん入って、鰓穴からぶくぶく泡を出す。さすが肺魚といった感じ。あんまり太るのも困るから、最近は餌を抑えめにしております。

 

肺魚の足
肺魚の手足(正確には胸ビレ、尻ビレというらしい)は細いだけでなく、ヒレ状のものが付いている。ウズリの成長記録にも「ヒレが生えてきた」と記した記憶がある。手には根元に近い部分にヒレが付く。エチオピクスだと大きな個体はほんと腕のように見えるぐらい大きくなる。そしてアンフィビウスは子供の頃から大きな幅広のヒレが付いているのが特徴だ。ここまではみなさんご存じだと思う。

今回話題にしたいのは足の方。大阪へ行ってえちおさん宅の大きな肺魚を見て気付いたのだが、肺魚の足のヒレは、先の方に付いているのだ。人間で言うとフクラハギに(ちなみに手の方は二の腕に)あたる場所だ。大阪から帰ってきて、早速ウズリの足を見てみたのだが、ヒレは付いてなかった。それが最近ごく小さくだがヒレが出てきた。エチオピクスのウズリもとうとう75cm。もうすぐ80cmというところになってやっと生えてきたのだ。うーん、写真では上手く見えないけど。

しかしアンフィビウスのルビーはもうしっかりある!こっちは写真でも見えると思う。12cmのゴンもうっすらある感じがする。最も進化した肺魚はレピドシレンで、レピドシレンはヒレなんか生えてこないし、最も原始的な肺魚はアンフィビウスらしいから、このヒレは退化していったんだなあと思うと面白い。

 

2000/6/16 NEW!

稚魚の目
ルビの名前の由来は、葡萄色の目から来ている。以前アクアライフの新着魚でアルビノとして紹介されているのを見たことがあったこともあって、色素が足りない個体かもしれないと思ったりしたりして。でもその後の追跡調査により、あんまり小さいと目の色も解らないけど、少し大きくなるとどのアンフィビウスも目が葡萄色に見えることを発見。そしてその後黒くなっていくらしい。つまり普通のアンフィビウスは小さいうちは目が葡萄色なのだ。目が大きい子はそれがよくわかる。たぶんアネクやエチオの小さいときもそうではないのだろうか。とにかく体色が気に入らないのに目が葡萄色の個体を見て、「アルビノかも」と思って買ってしまわないようにということです。もちろんその子が気に入っているなら全然問題なし。ルビーも名前に似つかわしくなってしまうだろうけど全然問題なし。緊急報告でした。

 
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