−第19章− 肺魚の分類




2000/7/11 NEW!
2000/7/27
エチオピクス
プロトプテルス・エチオピクスには3種類の亜種がいるのはみなさんごぞんじでしょう。P.A.エチオピクスP.A.コンギクスP.A.メスメケルシー。図鑑「古代魚を飼う」にはそれらの体の寸法の比率が載っていて、アクアライフ99年11月号には模様の差異が載っている。日本には P.A.エチオピクスおよびコンギクスだと言われているけど、実際はどうだかわかない。現地でも日本でも識別できる人っているのはごく限られていると思う。

ここで書くのは、そういう亜種の区別法じゃなくて、熱帯魚屋で買うことの出来るエチオピクスの種類。同じエチオピクスでも何タイプかあるのだ。それのご紹介。

模様
模様というのが実は一番わかりやすいようで難しい。成長に従って変わってきてしまうのだ。それが素質なのか環境のせいなのかはよくわからない。模様は変わっていくので、その時その時の成長過程でタイプ分けすればいいと思う。

(1)亀甲模様タイプ
黒い大きな多角形模様が体全体を覆っていて、模様同志の隙間が少ない。模様の中には白地が入らない。この模様の色が薄く、輪郭がぼんやりしているものが多い。この模様がハッキリクッキリしていると「極美タイプ」と呼ばれることがある。大きくなるとすっかり模様が消えてしまう個体もいるし、(3)の細かい模様になる個体もいるようだ。

(2)細かい模様タイプ

(1)の模様の中に更に細かく模様が入っている。(1)の成長過程かもしれない。うちのウズリはこのタイプかなあ。エチオピクスは大きくなると模様が細かくなると言われているので下の写真の個体なんか(1)のその後かもしれない。

(3)真っ黒タイプ
細かくて黒い模様が体を覆っていて、真っ黒に見えるタイプ。大型の個体に多い。たぶん(1)〜(2)の行き着く先の一つだと思う。

(4)模様ほとんどなしタイプ
尾ビレには黒いドットがあるが、体にはあまり模様がないタイプ。模様がなくて茶褐色のタイプはピクトリアと呼ばれる。これはあまり見かけない。巨大になると言われている。

(5)アルビノ
黒色色素がない個体。肺魚の場合、真っ白になる。目は赤。黒いシミや亀甲模様が入っている個体もいるが大きくなるにつれて消えていくという話だ。

 

(1)亀甲模様(色が薄いタイプ)
(2)細かい模様
(3)真っ黒

(4)模様あまりなし
(5)アルビノ
特殊タイプ:忠さんからの情報です。
体色は茶色で、亀甲模様ではない模様があります。私はこのタイプを見たことがありません。非常に珍しいと思います。



これってなんと読むのかよくわからないけど、口の先のこと。唇の意味。魚の世界ではこう呼ぶようだ。

(A)反る
エチオピクスの特徴として吻が反る。子供の頃から反り気味なのもいるし、大人になってから反ってくるものもいる。90度近く反り上がってくるのものいる。反る理由は、地域変異説、亜種別説、個体による説、環境説といろいろあるが、私は環境説を押したい。

(B)反らない
エチオピクスでも反らないで、丸い短い吻な個体もいる。巨大化するタイプはこのタイプが多い。少なくとも私が知っている有名は巨大個体はこのタイプ。

 

(A)反る
(B)反らない

 


背ビレ・尾ビレ
これにも2タイプある。

(a)笹の葉型
緩いカーブを描いて背ビレから尾ビレに繋がる。背ビレの高さがあまりなく、細く見える。たぶん川に生息する種類(ぎえもん説)。ウズリがこのタイプ。

(b)団扇型
背ビレが非常に高くなり、迫力あるタイプ。たぶん湖に生息する種類(ぎえもん説)。冨水氏の話だと、子供の頃からこうなるタイプはわかるそうだ。

なぜ川と湖に分けるかというと、サンショウオ等両生類の幼体は、流水域に生息する種類は笹の葉型、止水域に生息する種類は団扇型になっているのを発見したから。流水タイプの典型的なのがドロイなのではないだろうかと思う。

 

(a)笹の葉型
(b)団扇型

 


ちょっと写真不足でわかりにくいけど、たぶんこれくらいに分けておくと、どの個体も分類できるはずである。うちのウズリは(3)−(A)−(a)タイプ。え!ウズリって吻が反ってるの?と熱心な読者はお思いだと思うが、実は最近反ってきたのだ。これはまた写真館でご紹介する。
「うちの子を判定してくれ」「これはどのタイプでもない」「代表的な写真なのでどうぞ」等ありましたら、写真たくさん送ってください。貴重な資料になります。

写真を提供していただいたえちおさん、CHANDLERさん、忠さんに感謝。

 

2001/5/31
アンフィビウス

プロトプテルス・アンフィビウスは亜種はなし。以前はいろんなパターンがあってよくわからないと思っていましたが、実はそんなに種類はないと思うようになってきました。異論はあるでしょうが、これが私の現在のアンフィビウスの分類です。

模様
アンフィビウスの模様は1匹1匹違うと言っても過言ではありません。でも大体のタイプというのはあるようです。以下は私が見たことのある模様です。まだまだいろいろあると思います。

(1)ベース色グレーで黒ドットタイプ
一番基本的なパターンだと思います。ドットは小さく細かくたくさんあるものや、大きめで荒くあるもの等いろいろあります。 細かくてたくさんあると真っ黒に見えるものさえいます。

(2)赤茶色っぽいタイプ

まれに見ることがあるタイプ。(1)とは明らかに違う。一番気が荒いとされている。

(3)グレー一色タイプ
昔のアンフィビウスはみんなこういうタイプだった。最近は滅多に見かけることはない。

(4)オレンジドットがあるタイプ
(1)の黒ドットがまばらにある中に、オレンジドットが点在しているタイプ。2000年、2001年入荷のアンフィビウスは基本的にこのタイプ。将来このオレンジドットがどうなるかは不明。そのオレンジドットが極端な例がうちのルビー。

(5)その他
基本的には(1)なんだけどベースのグレーが青みがかっていて非常に美しいタイプ、(1)なんだけどベース色が黄色いタイプなどいろいろいる。

 

(1)ベース色グレーで黒ドットタイプ
(2)赤茶色っぽいタイプ

 

(4)オレンジドットがあるタイプ

いい写真がぜんぜんないっす。典型的なタイプの写真をお待ちしてます。

 



頭が2タイプある。これが違うとまったく別の魚に見えてしまう。

(A)普通
ビッグヘッドタイプじゃないもの。ほとんどのアンフィビウスがこのタイプ。

(B)ビッグヘッド
かわいいアンフィビウスもビッグヘッドタイプになるととたんに厳つい顔になってしまう。怖いという人すらいる。業界では「オスタイプ」と呼ばれるが、その真偽は不明。付随した特徴として、ヒレが幅広い、成長が早いということがある。

 

(A)普通
(B)ビッグヘッド

 

ただし子供の時はなかなか見分けがつかない。20cmぐらいから片鱗を見せ始める。


背ビレ・尾ビレ・胸ビレ
これはエチオピクスのように2タイプある。

(a)笹の葉型
緩いカーブを描いて背ビレから尾ビレに繋がる。背ビレの高さがあまりなく、細く見える。

(b)団扇型
背ビレが急激に立ち上がって幅広くなるタイプ。手足のヒレも極端に幅広く、ジュディオングのようになる。

 

(a)笹の葉型
(b)団扇型

まあこれはビッグヘッドに付随してくる特徴なので、頭は普通でヒレは団扇というのは選べない。

写真を提供していただいたdolloiさんに感謝。

 

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