−序章−プロローグ




私は子供の頃、毎年お正月に1冊ずつ図鑑を買ってもらっていました。今もうちには図鑑がいっぱいありますが、子供の頃、私にとって図鑑は宝物だったのです。動物、魚類、虫、花、恐竜などなどたくさん持っていました。何の図鑑だったかは忘れましたが、それらの図鑑の中から「肺魚」を知ったのでした。当時のイメージは、「魚のくせに足がある」「恐竜と同じ頃から生きているすごい魚」「肺で呼吸できるなんて!!」と感嘆の目で眺めていたと思います。

初めて肺魚の本物を見たのはいつのことでしょうか?どこかの水族館でみたことはあったでしょうか?たぶん子供の頃肺魚を見たことはなかったと思います。
年月は経ち、私は社会人になり、しばらく過ごしていましたが、ペットとしてカメを飼い始めることにしました。ちょうど自分の誕生日も近づいていたので、お祝いに恐竜みたいで一番好きなワニガメを買ってきたのでした。

500円玉サイズのワニガメを飼い始め、家には水槽が設置されました。近所に熱帯魚ショップが3件有り、ちょこちょこ顔を出すようになりました。一番の目当てはカメの餌であるメダカ、金魚、タナゴ、ドジョウですが、それと一緒にたまに熱帯魚を入れたりもしていました。その頃、それらのショップで肺魚を見た覚えがあります。

私にはワニガメがいます。ワニガメを終身飼ってやることが私の使命です。このワニガメは将来甲長80cmほどになり、水槽も巨大な物が必要です。スペース、世話、お金のことを考えると他のペットに手を簡単に出すことはできないと思っていました。

そして月日は何年も過ぎ、ワニガメ一本槍の生活は続いていました。結婚もし、自慢のワニガメを妻も気に入ってくれて、世話もしてくれるようになりました。そして妻は「私もペットが欲しい」と言い出して、ペットショップ周りは、夫婦の週末の遊びの一つになりました。そして妻は60cm水槽に熱帯魚のいる水槽を立ち上げたのでした。

インターネットで知り合ったトキタさんの家に遊びに行ったときに、肺魚がいたんです。アンフィビウスアネクテンス。まだ成体ではないのですが、私たち夫婦にとってはでかい肺魚に見えました。食事風景も見せてくれました。あの独特の食べ方も非常に魅力的に思えました。とても興味を持った私達にトキタさんは図鑑(今思えば「古代魚総覧」)を見せてくれ、肺魚というのは何種類かいて、名前が非常に難しいことを知ったのでした。そして私より妻が非常に肺魚を気に入ったようでした。

私の職場は川崎なので、川崎のアフリカという店はよくいきます。安いので用品を買いに行くときはここが多いです。トキタ家訪問からしばらくして、アフリカを訪れた際に、たくさんの袋入りの10cm肺魚を発見しました。P.アネクテンス。値段はなんと1900円!!!私は肺魚というのは古代魚だし、滅多に見ることはないし、貴重な生物だし、ということで高価な魚と思っていました。それが1900円!!それぞれの肺魚を見ると全然色や模様が違います。白いのや黒いのや斑点入りのや。知識のない私は、これは違う種類じゃない?と思ったのでした。妻は買いそうになりましたが(「あの60cm水槽に入れちゃおうか」と言っていた)、買うなら状態のいいやつがいいんじゃない?とか言って諦めさせたのでした。

よく行く掲示板にHP「ピラルクー飼育研究所」の福山さんの書き込みがあり、そこのリンクからdoroiさんの「肺魚地獄」というホームページを発見し、だんだん肺魚を飼ってみたくなりました。また福山さんのホームページのお勧めスポットに東京タワー水族館があり、ショップも兼ねているということでその週末見に行くことにしました。

東京タワーの大きさに驚きながらも、早速水族館に入ります。なんか水槽が小さくて、熱帯魚ショップという感じです。アクリルも黄色くなりかけていて、水族館をいろいろ行っている私としては???が続きました。魚に値段も付いているし。
海水魚はすぐ終わり(たいていの水族館は海水魚がメイン)、アマゾンがテーマの水槽群に入りました。いるいる!大好きなピラルクーが泳いでる。レッドテールキャットもうようよ。電気ナマズでかい!そして次にアフリカゾーンへ。アフリカにはまず大きなポリプテルスでお出迎え。そして...大きなプロトプテルス・アネクテンスが〜。大きなあくびをした〜!アルビノもでかい!エチオピクスは真っ黒ですごい迫力!!なんだか肺魚たちに打ちのめされたのでした。肺魚の魅力は大きさにつきる!大きいとあのかわいさも倍増することを知りました。次のアジアゾーンは気もそぞろ。出口を出るとショップの方に入っていったのでした。ショップでは長い水槽をセパレーターで区切って、上下にも繋げて、総合で水質管理をしているようでした。そして店の奥の奥に...肺魚たちがいたのでした。アネクテンス4匹、ドロイ1匹、アンフィビウス1匹、レピドシン3匹。大きくならないアンフィビウスがうちの住宅事情には適していると思ったのですが、ここのアンフィは腹鰭の先が欠けている。値段も35000円はかなり高い(私見)。結構綺麗なアネクテンスがいるけど8000円。この間川崎アフリカは1900円だったし。とりあえず保留ということで家路につきました。

その晩は肺魚のホームページを見て、肺魚の研究をして寝ました。そして次の日、熱帯魚屋巡りが始まったのです。川崎アフリカ蒲田バチカン広尾パウパウアクアガーデン...どこにも昨日見た肺魚よりいいものは売っていない。そして2日続けて東京タワー水族館に行ってしまったのです。今度はショップに直通。一番奥までずんずんずん。品揃えもいいし、調子も良さそうだし。買うならここだ!と決めたのですが、飼うかどうかは決めていません。お話ししたように私にはワニガメがいるし。でも妻が欲しいなら飼ってもいいかも。なら妻が欲しい肺魚にした方がいい。私はあの綺麗なアネクテンスがいいけど。昨日見た肺魚地獄のホームページに書いてあったブルエニーという亜種みたいだし。結局妻はドロイを自分のものにすることを決め、連れて帰ったのでした。そしてとうとううちに肺魚が来たのでした。

プロローグはまだ終わりません。妻のドロイ、めちゃめちゃかわいい!もともとは私が肺魚好きだったんだ。ずるい、私も欲しい。もうドロイもいるし、アンフィビウスしか飼えない。だけどアンフィは高い!だけどすごい模様が綺麗なヤツ(本「古代魚を飼う」参照)なら買ってもいい。よし、そうしよう。でもこの近辺にはいなかった。何年かかけて探すか。とりあえず実家の近くに熱帯魚の問屋があるから見に行こうということで、次の週末は、私の実家(千葉県佐倉市)に行くことにしました。

金曜の夜インターネットで発見した実家近くのショップ「コレクション」に行ってみました。インターネットではいろんな種類の肺魚が書いてあったけど実は小さな店でちょっとがっかり。しかし1匹だけ肺魚がいました。35cmくらいですごい綺麗!この模様は!この胸鰭の長さは!お店の人に聞いてみると案の定「エチオピクス」という答えが返ってきました。エチオか〜。エチオは飼えないよ〜、私の飼う予定なのはアンフィなんだから〜。でもかっこいい!

次の日、親との時間もそぞろにアマゾンというお店兼問屋に行きます。ここは自分で魚を取って、お店の人に渡すシステムです。「多忙のため申し訳ありませんがお相手できません」と張り紙してあります。今までは魚の値段も書いてなかったのですが、今回は少し値段表示もありました。問屋だけあって種類も豊富で値段も安いはず!と思ったのですが、肺魚は60cmくらいのドロイと10cmくらいのアンフィビウスで、アンフィは白くて模様がなかったので、値段も聞きませんでした。他に3件回りましたが、そのうちの1件でなかなか綺麗なアンフィビウス(15cmくらい)を見つけたのですが、38000円と高価なのと目が白く濁っていて状態が良くなさそうだったのでやめました。4800円と激安&模様が綺麗なエチオピクスもいたのですが、片目だったので連れては帰れませんでした。

「結局、いなかったね」と帰ろうと思ったのですが、昨日見た綺麗なエチオも見に、再度コレクションに行ってみました。そして見ること20分。お店の人も勧めてきます。そしてそしてさんざん悩んだ末、2000円値引きしてもらって、ビニール袋&発泡スチロールケースに入れてもらって、連れて帰ってしまったのでした。

こんな感じで肺魚2匹との生活が始まりました。私の肺魚はエチオピクスの方なので、エチオの話がメインとなりますがこれから「肺魚な生活」よろしくおねがいいたします。

 

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